プレイリスト。今日は、何を流しますか。
音楽だけじゃない。言葉も、声も、記憶も、私たちは毎日選んでいる。
え?私、呪われるのか?
あいす 君から来た、チェーンメールの文字を見て思った最初の気持ち。
読み進めていくと、そうではなかったので一安心したのもつかの間。
えー。文才の塊みたいな人たちの中に、なぜか私も混ざっている。
人選、大丈夫そ?
そんなことを思いながら、「プレイリスト」というお題を受け取った。
『プレイリスト。』
たったそれだけの言葉なのに、少し胸の奥がざわつく。
最初は、好きな曲をいくつか並べればいいのだと思っていた。
でも、ふと気づいてしまった。
私の音楽のプレイリストは1年間動いていなかったことに。
この一年間、音楽は旦那が流す曲をなんとなく聞いている日々。
旦那が流す曲を、なんとなく聴くのは嫌いではない。
でも、私が自分で選んだわけでもない。
そのことに気づいたとき、「私、この一年、何を聴きたかったんだろう」
と、少しだけ分からなくなった・・・
立ち止まって私は考えた。
プレイリストって、音楽だけの話じゃない。
朝、まだ頭が起ききらないまま流しているラジオ番組。
洗い物の水音に紛れている、息子と旦那の笑い声。
子どもの「ねえ。ママ?」に、返事をしながらも意識はスマホの通知音。
夜、やっと静かになった部屋で、イヤホンから流れる誰かの楽しそうなLiveの声。
そうやって考えると、私たちは一日中、何かを再生し続けている。
音楽や、音だけじゃない。
気持ちも、記憶も、ため息も。
どれを流して、どれを消して、どれを自分の中に残すのか。
その選び方ひとつで、その日の自分の気持ちの輪郭がかたどられる気がする。
元気な日は、背中を押してくれる曲を探した。
何もしたくない日は、答えをくれる人ではなく、ただ声を聞いていられる人を選んだ。
泣きたいのか、泣きたくないのか分からない夜は、一番刺さる曲をわざわざ流した。
自分で傷口を探しにいって、ちゃんと泣いて、少しだけ眠りやすくした。
スマホの動画や音楽の再生履歴は、たぶん私より私のことを知っている。
「最近、ちょっと無理してますね」
「最近、いいことありました?」
「グルグルと悩んでるね?」
そんなことを、何も言わずに教えてくる。
余計なお世話なのに、たぶんそれは正しい。
そして、昔のプレイリストを開くと、時間が一気に巻き戻る。
あの頃に好きだった人。
うまくいかなかった仕事の帰りの車内。
理由もなく、ずっと同じ曲を繰り返していた夜。
今なら少し笑ってしまうような、まっすぐすぎる応援ソング。
別に失恋していないのに、なぜか失恋ソングばかり聴いていた時期。
あのときの自分は、何と戦っていたんだろう。
思い出そうとしても、はっきりとは出てこない。
でも、あの曲を必要としていた自分だけは、確かにそこにいたはず。
「あの頃の私、だいぶ音楽に寄りかかってたな~」
そんなことを思っては、少しだけ笑う。
それでも、その時間ごと否定したくはない。
なぜなら、あのときの私は、あのときのやり方で、なんとか立っていたのだと思うから。
必死こいて前を向くための曲を選んで、泣くことを許すための曲を選んで、一人にして欲しいと思っているのにも、ひとりになりすぎないために、誰かの声を選んでいた。
プレイリストには、その人がどうやって今日まで来たのかが、静かに残っている。
何に救われて、何に傷ついて、どんな自分になりたくて、どんな自分を諦めてきたのか。
人生そのもの、と言うと少し大げさかもしれない。
でも、人生のすぐ隣で、ずっと私のそばで鳴っていたものではある。
そして今。
私はラジオで話している。
自分の声が、どこかの誰かの時間に紛れ込んでいる。
朝の支度の途中かもしれない。
車の中で、信号待ちの数十秒かもしれない。
誰にも会いたくない夜に、ただ音だけ欲しくて再生されたのかもしれない。
その人が、どんな気持ちでこの声を選んだのかは分からない。
元気になりたかったのか。
誰かの気配がほしかったのか。
それとも、ただの偶然か。
たぶん最後の可能性が一番多い。
でも、それでもいいと思ってしまう。
偶然でも、再生された瞬間には、確かにそこに時間が生まれているから。
誰かの何でもない一日に、私の声が混ざっている。
それだけで、少しだけ救われる。
人生を変えるような一曲じゃなくていい。
誰かの涙を止めるような言葉じゃなくていい。
洗濯物を畳む手が少しだけ止まる時間。
ひとりで運転しながら、信号待ちでぼんやりする時間。
「今日、何もできなかったな」と思いながらも、ちゃんと一日が終わっていく夜。
そんな時間の中に、そっと置かれるくらいでいい。
「今日はこの人の声にしよう」
そうやって選ばれる存在になれたら、私は誰かの人生の主役にはなれなくても、せめて、その人の日常の端っこにはいられる気がするから。
私のプレイリストは一年間動いていなかったけれども、それは音楽のない日々だったわけではない。
私の毎日は、止まってなんかいなかった。
子どもは大きくなった。
家族は増えた。
洗濯物も増えた。
「ママ」と呼ばれる回数も増えた。
そんな素敵な音や声に囲まれた時間を確かに過ごしていた。
あなたのプレイリストには、どんな音がのっていますか。
※最後までお読みいただきありがとうございます!
ここからは、生歌‥‥ではなく(笑)
架空のプレイリストを朗読で。恥ずかしさはMAX。
けれど、こんな私も、私だもの。で楽しんでみました!




しょうこさーーーーん!!!
記事書いてくれてありがとー!!しかも音声付きやん!!!
記事も素敵、、、✨️
ひとのプレイリストか〰️
その視点は正直なかったです
でも、なんかそういう近しい人の香りがする文章はなんか素敵だなーって思います
音楽って意外と街中に流れてて
それを聞いて思うのは、以前に同じ音楽を聞いている自分だったりする
それが身近な人ってのもなんかいいなって思いました!